転職活動中、面接で必ず聞かれるのが“転職理由”(退職理由)と“志望動機”です。
しかし、パッと見これら2つは似ていますよね。転職を考えている方の中には
「実際、転職理由と志望動機って同じようなものじゃない?」
「違いがわからないんだけど・・・」
という方も多いのではないでしょうか。
しかしそんな状態では、面接の場でズレた回答をすることになります。
ズレた回答をすると、企業からの印象は悪くなります。
結果、志望企業からの内定は遠のきます。
よって、面接の前に”転職理由”と”志望動機”は明確に区別しておく必要があります。
この記事の解説を読むことで、転職理由を志望動機とを明確に区別出来るようになります。
さらにこれら2つについて、面接で自信を持って受答えできるようになります。
・転職理由と志望動機の違いがわからない
・面接対策ができていない
という方はぜひご覧ください。
繰り返しになりますが、「転職理由」・「志望動機」は数回ある面接のどこかで、ほぼ必ず聞かれます。確実に答えられるように準備しましょう。
転職理由と志望動機(志望理由)の違い
これら2つを簡単に表現すると、以下のようになります。
- 転職理由 → 過去~現在の状況に対する不満・改善の望み
- 志望動機 → 応募先にしかない独自性・魅力
例えばあなたは運動して喉が渇いたとします。
そしてミネラルを補給できるスポーツドリンクを買って飲みました。
上記の「喉が渇いた(現状の不満・改善の望み)」が転職理由で、「ミネラルを補給できるからスポーツドリンクを選んだ(スポーツドリンクにしかない魅力)」が志望動機です。
転職理由の例
転職理由の例を下記に挙げます。
- スキルアップやキャリアアップを目指して転職を考えているため。
- 職場の人間関係や組織風土が自分に合わないため。
- 今後の経済情勢を見据え、安定した職場に移りたいため。
- 休日やワークライフバランスを重視し、より働きやすい職場を求めたため。
- 健康や家庭の事情など、個人的な理由により転職を考えているため。
面接で転職理由を伝える場合、上記の内容をポジティブに言い換えて伝える必要があります。
転職理由の伝え方を詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてみてください。
志望動機の例
志望動機の例を下記に挙げます。
- 採用情報を見て、「働く」ということに対する価値観・考え方が非常に近いと感じたため。
- 企業の事業内容や社風・理念に共感し、一緒に成長できると感じたため。
- 業務内容に興味を持ち、自分のスキルを活かせると思ったため。
- 自分の経験・能力を活かして貢献しつつ、新しいことにチャレンジできると感じたため。
※これらは抽象的な動機ばかりでそのままでは使えません。具体例は後述します
志望動機は転職理由と違い、「数ある会社の中でこの会社を選んだ理由」=「他の会社には中々ない差別化ポイント」です。
例えば「社長の考え方への共感」などは志望動機として成立しやすいです。
社長の考え方は会社によって違いますから、当然ですが独自性が生まれます。
※逆に福利厚生などは他社にもある要素なので、「え、あなたが重要視する要素それ?」とネガティブに捉えられます。
企業の「こんな人が欲しい」という希望があなたの志望動機と一致すると、企業には
「そうそう!貴方みたいな人が欲しかった!」
と感じてもらえ、好印象です。
コツは企業の求めている人物像を知って寄せること
企業に刺さる志望動機を整理する手順は2ステップだけです。それは
①企業の求める人物像を把握する
②その人物像に自分を寄せる
です。
例として、とにかくコミュニケーション能力のある人を採用したい会社に応募するとき、
「コミュニケーションを密に取って仕事をするスタイルが好き・得意なので、御社に合っている・貢献できると感じた」
という内容が刺さります。
※補足:前職ではこのやり方で何かしら成果が出せたなど、具体的な体験談があると深掘りされたときに焦らず答えられます
志望動機を伝えるときに重要なのは、採用情報で押し出されているポイントを拾い上げ、「私は御社とマッチしています!」と示せることです。
もちろん嘘はダメです。
深堀りされたときにボロが出ますし、お互い後で損します。
スキルも大事なのですが、やはり根っこの価値観が近いことがとても重要です。
体験談:スキル第一で採用する会社は上手くいかない?
余談ですが、私個人の経験をお伝えします(読み飛ばしても問題ありません)。
この余談は、私が「採用は価値観の一致が一番大事」とお伝えしている理由につながります。
今まで経験した会社で、「スキル重視で採用している」と感じた会社がありました。
別の言い方をすると、「性格や価値観は面接で深堀りされなかったし、そこはあまり気にしてないんだろうな」と感じていました。
その会社に実際入ってみて一番感じたのは、
社員間のモチベーションや価値観のギャップが、効率や成果を著しく下げている
でした。
一言で表すとあまり上手くいっていませんでした。
意思疎通における摩擦や仕事のトラブルが日常的に発生していました。
なぜ価値観の違う人間が集まると上記のようになるか、考えました。
結論は「そもそも仕事の捉え方(価値観)が違うから」です。ここで躓(つまづ)いてしまうと、組織は結構キツくなると思っています。
例えば、同じ職場に下記の2人が共存すると仮定します。
- Aさん「出来るだけ多くの付加価値を出せば、最終的には(経験・お金が)自分に返ってくる。だから出来るだけ価値が出せるように頑張る」
- Bさん「どうせ給料は変わらないし、それなら自分の仕事が増えないようにしよう。最低限こなしておこう」
当然、このような人たちが一緒に仕事をしても、良い仕事は出来ないですよね。
Aさんのモチベーションがいくら高くても、BさんはAさんのモチベーション・成果を吸い取り続けるでしょう。
※各々の考え方の善悪は論じません。あくまで「合うか」「合わないか」です。
Aさんは「Aさんと近い考え方の人」が集まる会社で働いた方が幸せですし、Bさんも同じです。
何事においても「住み分け」は、全体の幸福度アップのために必要です。
従って、私は「採用における価値観の擦り合せは、一般的な認識以上に超重要」と考えています。
まとめ
「転職理由」と「志望動機」の違いを振り返ります。
転職理由:現状に対する不満点・改善したいこと
志望動機:応募先が持つ独自の魅力・惹かれたポイント
転職理由の整理方法を詳しく知りたい方はこちらの記事をご参考にしてみてください。
そして志望動機を整理する2ステップは
①企業の求める人物像を把握する
②その人物像に自分を寄せる
です。
効率的な転職活動をするには転職エージェントの活用が1番
最後に、独力での転職活動はかなり骨が折れるものです。
- 転職軸の整理(今回の転職で何を叶えたいかをハッキリさせる)
- 履歴書・職務経歴書作成からブラッシュアップ
- 応募企業の選定
- 選考の日程調整(企業とのやり取り)
- 面接対策
- 年収交渉(ここをやるかは人によります)
転職活動には、ざっくりこれだけの工数がかかります。
私も2回転職しているのでわかりますが、正直どれもキツいです。
特に「履歴書・職務経歴書のブラッシュアップ」は苦労しました。
書類の欄を埋めるだけなら簡単ですが、「企業に評価してもらえる職務経歴書」となると、なかなか難しいです。
しかし、私は2回の転職で転職エージェントを活用していたので乗り越えられました。
面接対策でも非常に良いアドバイスをいただきました。
- 他人に自分をアピールするのが苦手
- (企業に刺さる)書類作成が苦手・もしくは方法がわからない
- 時間と手間が惜しい。効率的に転職したい
- そもそも転職活動ってどんな流れなの?
という方には本当におすすめです。
実際に転職エージェントを利用すると、
- 担当が合わない
- 担当が無理に応募や転職を勧めてくる
といったことが起こる可能性もゼロではありません。私も多少経験があります。
しかし、合わない担当に当たった場合は利用をやめる、担当を変えてもらうなどの手が打てます。
メリットとデメリットを比較すると、転職エージェントを活用しない手はないです。
下記の記事ににおすすめの転職エージェントを紹介しています。
興味のある方はご一読いただけると嬉しいです。
https://kuroken-blogg.com/30s-recommendation-recruitment-agency/